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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科49巻8号

1995年08月発行

文献概要

臨床報告

嚢内固定のまま硝子体内脱臼した眼内レンズの摘出

著者: 西起史1 西佳代1 阪西弘太郎2 山田義治2

所属機関: 1西眼科病院 2メニコン

ページ範囲:P.1405 - P.1408

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 水晶体嚢内に固定された眼内レンズ(IOL,全直径11mm)が嚢ごと硝子体内脱臼した症例の摘出手技と摘出した水晶体嚢の病理組織所見を報告する。網膜への損傷を避けるため鑷子を使用せず,線維性増殖したcontinuous circular capsulotomy (CCC)の開口部を,先端を曲げた22ゲージのディスポーザブル針で引っ掛け,硝子体中を徐々に持ち上げ虹彩上前房内にいったん出し,摘出した。次いで通常のmodified Cループ後房レンズを毛様溝に縫着した。この手技はIOLが水晶体嚢内に固定されたまま脱臼した場合の摘出手技の選択肢の一つとなり得る。病理組織像では水晶体上皮細胞は平凸光学部のエッジで後嚢上への遊走が阻止されていた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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