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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科49巻8号

1995年08月発行

臨床報告

網膜剥離を合併した硝子体内水晶体脱臼に対する手術での液体パーフルオロデカリン併用

著者: 荻堂哲司1 上原健1 鯉淵浩1 早川和久1 山川良治1 長瀧重智1

所属機関: 1琉球大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1429 - P.1433

文献概要

 マルファン症候群2例を含む3例の網膜剥離を合併した硝子体内水晶体脱臼を手術した。脱臼原因が不明の1例は強膜締結とジアテルミー凝固後に脱臼水晶体が後極部網膜に固定したため,2週間後に液体パーフルオロデカリンを用いて水晶体を摘出した。液体パーフルオロデカリンを注入後,水晶体と網膜の癒着を鈍的に剥離すると水晶体は網膜から浮上し,角膜輪部から摘出できた。マルファン症候群の1例は2回目の強膜締結後に増殖性硝子体網膜症となったため硝子体切除し,液体パーフルオロデカリンで脱臼水晶体を角膜輪部から摘出するとともに網膜を復位させた。マルファン症候群の他の1例は液体パーフルオロデカリンを用いて脱臼水晶体摘出と網膜剥離手術の同時手術を行った。3例とも術中合併症はなく,網膜は復位し,術後経過も良好であった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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