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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科49巻8号

1995年08月発行

文献概要

臨床報告

虹彩浸潤を最初の再発所見とした急性リンパ性白血病の成人例

著者: 宮本和明1 森秀夫1 吉田秀彦1 土井章一2 那須芳2

所属機関: 1大阪赤十字病院眼科 2大阪赤十字病院内科

ページ範囲:P.1465 - P.1468

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 再発所見として最初に虹彩浸潤をきたした成人の急性リンパ性白血病(acute lymphocytic leuke—mia:ALL)を経験した。症例は38歳男性。主訴は左眼霧視で,既往にALLがあり完全寛解が得られていた。両眼とも視力は1.5,眼圧,中間透光体,眼底は正常だったが左眼に虹彩炎様症状と虹彩全体の腫脹がみられた。副腎皮質ステロイド治療を開始したが反応せず,急性緑内障発作を生じたため,治療と生検を兼ね周辺虹彩切除術を行った。切除虹彩の組織像からALLの虹彩局所再発と診断されたが、全身的には異常はなかった。直ちに化学療法を開始したところ,約2週間で虹彩はほぼ正常となった。副腎皮質ステロイドに反応しない虹彩炎の原因として血液疾患も念頭におく必要がある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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