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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科49巻8号

1995年08月発行

文献概要

臨床報告

眼内レンズ挿入術後の角膜内皮細胞の検討

著者: 松原恵子1 荻田眞理子1 枝美由紀1 中村聡1 杉田美由紀1 大野重昭1

所属機関: 1横浜市立大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1483 - P.1487

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 眼内レンズ挿入術を行った25眼について角膜内皮細胞の経時的変化を角膜の部位別,手術術式別に検討し,手術侵襲の角膜内皮細胞に及ぼす影響を調べた。細胞密度は角膜上部,中央部ともに術後3か月以降は安定し,計画的嚢外摘出術を行った例(ECCE群)と超音波乳化吸引術を行った例(PEA群)の間に有意な差はみられなかった。角膜上部の細胞密度はECCE群,PEA群ともに全経過を通じて中央部に比較して有意に減少した。六角形細胞は術後6か月の時点でECCE群がPEA群に比較して有意に減少した。このことより,角膜内皮細胞の手術侵襲を検討するには少なくとも3か月以上の経過観察および六角形細胞も含めた形態学的検討が必要であると考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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