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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科49巻8号

1995年08月発行

文献概要

臨床報告

後房レンズ挿入術後の残余乱視

著者: 長谷部聡1 大月洋1 山岡昭宏1 大野敦史2

所属機関: 1岡山大学医学部眼科学教室 2大野眼科

ページ範囲:P.1489 - P.1492

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 後房レンズ挿入術後の残余乱視の程度とその要因を明らかにするため,偽水晶体眼134眼と年齢でマッチングした対照眼134眼について,屈折と角膜曲率半径を計測した。術後群では残余乱視度は-0.8±0.6D (平均±標準偏差)で,対照群と比べて平均値に有意差はなかったが,6例(6%)に2.0Dを越える強い残余乱視を認めた。対照群では直乱視に集中する傾向があったのにたいし,術後群では残余乱視の乱視軸はランダムな度数分布を示した。嚢内固定でない例や眼内レンズの位置異常を示す例では,有意に大きい術後残余乱視を認めた。しかし,後房レンズを嚢内固定する限り,術後残余乱視は小さいと考えた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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