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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科5巻12号

1951年12月発行

文献概要

臨床實驗

角膜刀を利用した前房内注入と前房洗滌と前房穿刺

著者: 佐藤勉1 柴田博彦1

所属機関: 1順天堂醫科大學

ページ範囲:P.801 - P.801

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 ペニシリンや空氣や血液やその他種々の藥剤を前房内に注入する方法や,治療上なかなか有效で,しばしば適用したい症例に遭遇するものだが,注射針を前房内に刺し込むのに,相當の技術を要するのでおいそれと氣輕に行えるとゆうわけにわゆかない。
 ところがこの時に佐藤の角膜刀1)を利用するとまことに安全で,容易に注入を行う事が出來る。それにわ,角膜輪部の任意の點で,任意の方向(角膜中心え向けずに半經と30〜60度くらいの角度をなす方向がよいようである)にむけて角膜刀を刺込み,前房に到達させる。もちろん刀わその刄の側面が虹彩面と略々平行になるようにねかぜて用いる。これわ曲槍状刀による前房穿刺よりはるかにやさしい。刀身の半分以上が前房内に入ればそれで充分目的を果した事になるから,直にこれをぬく。私の處方通りの角膜刀なら,この傷から前房水がひとりでに洩れる事わない。前房水を洩らしたいと思つたら,傷の附近をスパーテルで壓して出せばよい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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