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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科5巻3号

1951年03月発行

文献概要

臨床實驗

眼窩に發生したる淋巴性網状型細網肉腫の1例

著者: 田坂純行1 高橋寛1

所属機関: 1京都府醫科大學眼科

ページ範囲:P.152 - P.154

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 細網肉腫は,其發生母地たる所謂細網内皮系統の形態學に關して議論あり,加えて複雜多岐にわたる組織像よりして今日尚最も論議多い腫瘍の1である。
 本腫瘍に一致するものを最初に記載したのはGhon &Roman (1916)であり,次でEwing (1921)は骨腫瘍の中で,彼の所謂Diffinse endothelioma of boneなる骨肉腫乃至既知の如何なる骨髓腫とも異なる腫瘍を記載した。Komoeki (1924)は細網織構造を示す腫瘍を觀察して之をReticulomと呼び,尚惡性のものはSarkoma reticulareと呼ぶべき事を提唱した。Retieulosardomなる名稱を最初に使用したのはOberling (1928)であり,彼は骨髓組織より原發したEwing氏腫瘍は淋巴結節の細網細胞より發生する肉腫と同一腫瘍なりと斷定している。更にRoulet (1930,1932)は本腫瘍に就いて詳細に研究し,本腫瘍は淋巴結節の細網細胞のみより發生するもので,淋巴竇内皮からは発生するものでないと主張しRossle及びRouletは此腫瘍をRetothelsarkomと命名した。其後de Oliveica (1937),Rossle (1939),Verhagen(1940)等の研究がある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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