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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科50巻1号

1996年01月発行

文献概要

臨床報告

後房レンズ毛様溝縫着術後に生じた網膜剥離の2症例

著者: 安田秀彦1 鈴木岳彦1 矢部比呂夫1

所属機関: 1東邦大学医学部第2眼科学教室

ページ範囲:P.53 - P.56

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 後房レンズ毛様溝縫着術後,網膜剥離を生じた2症例について報告する。2症例は後房レンズ毛様溝縫着術後,2年と半年で網膜剥離を発症した。硝子体手術を行った症例2においては,後房レンズ支持部縫着部位より近接した網膜裂孔への硝子体牽引が確認された。これは縫着の通糸,または縫着の操作により,硝子体線維の変性,増殖組織の発生が誘発され,硝子体牽引を惹起し,裂孔原性網膜剥離を発症させたものと思われた。
 従来,後房レンズ毛様溝縫着術後の網膜剥離の報告例は少ないが,今後,同様の症例の発生の増加が予想されるため,十分な注意が必要と思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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