文献詳細
臨床報告
文献概要
1995年までの7年間に硝子体手術後,早期に感染性眼内炎を発症した3例を経験した。発生頻度は1,085眼中0.28%であった。術後感染性眼内炎の原因となった硝子体手術の目的は症例1は黄斑上膜除去,症例2は網膜剥離復位,症例3は黄斑パッカー除去で,術式は水晶体を温存するものであった。感染性眼内炎の徴候はいずれも原因となった硝子体手術翌日にみられ,3例とも抗生物質の眼内灌流下に硝子体切除術・水晶体切除術を,症例1では術後3日目,症例2・3では2日目に施行した。治療結果は良好であったが,全例無水晶体眼となった。硝子体術後眼内炎は発症・進行が早く,早期診断・早期治療が重要であると考えられた。
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