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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科50巻10号

1996年10月発行

文献概要

臨床報告

眼内レンズ挿入術後に発症したPropionibacterium acnesによる遅発性眼内炎の1例

著者: 岩瀬剛1 柳田隆1 山下陽子1 寺井裕子1 藤井茂1 望月清文2 斎藤友護3 大西克尚4

所属機関: 1国立金沢病院眼科 2岐阜大学医学部眼科学教室 3福井県済生会病院眼科 4和歌山県立医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.1669 - P.1674

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 眼内レンズ(IOL)挿入術後に発症したPropionibacterium acnesによる遅発性眼内炎の1例を報告した。症例は82歳の男性で超音波水晶体乳化吸引術およびIOL挿入術を施行し,術後経過は良好であった。術3か月後に右眼痛を自覚し,軽度の虹彩毛様体炎がみられたため,保存的に加療したが,前房内炎症は寛解と増悪を繰り返した。術8か月後に前房内炎症は増強し,水晶体嚢内には白色塊がみられた。このため遅発性眼内炎を疑い,IOLおよび水晶体嚢を摘出し硝子体切除術を施行,さらに,別のIOLを毛様溝に縫着した。手術時に摘出したIOLと水晶体嚢の細菌培養および組織学的検索によりPropionibacterium acnesが同定された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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