文献詳細
臨床報告
シヌソトミー併用トラベクロトミーとトラベクロトミー単独との長期成績の比較
著者: 溝口尚則1 黒田真一郎1 寺内博夫1 松村美代1 永田誠1
所属機関: 1永田眼科
ページ範囲:P.1727 - P.1733
文献概要
Kaplan-Meier生命表を用いた検討では,術後14mmHg以下へのコントロール率ではLOT+SIN群が有意に良好であった(p<0.0001)。最終診察時眼圧の14mmHg以下へのコントロール率では,LOT+SIN群が57%,LOT群が8%であり,LOT+SIN群で有意に良好であった(p=0.0001)。術前眼圧と最終観察時の眼圧の差である眼圧下降度では,LOT+SIN群で8.0±4.8mmHg, LOT群で4.8±3.3mmHgであり,LOT+SIN群の眼圧下降度が有意に大きかった(p=0.001)。
シヌソトミー併用トラベクロトミーはトラベクロトミー単独より術後眼圧は低く,術後眼圧を14mmHg以下へコントロールすることでもトラベクロトミー単独と比較すると有効である。
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