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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科50巻11号

1996年10月発行

文献概要

特集 緑内障Today Ⅰ 緑内障の本態

隅角の解剖と組織

著者: 田原昭彦1

所属機関: 1和歌山県立医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.25 - P.28

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はじめに
 緑内障は「眼圧を十分に下降させることで,進行の停止あるいは減弱が可能な眼の構造的,機能的な障害」と定義され,眼圧が異常に高いことが原因とされる。原発開放隅角緑内障は前房隅角からの房水の流出が障害されて眼圧が上昇すると考えられている。さらに房水の流出障害は隅角線維柱帯に異常があるためとされる。しかし,高眼圧の発症機序を説明する明らかな前房隅角の病理組織学的所見は確認されておらず,原発開放隅角緑内障発症の本態はいまだ不明である。
 本稿では,正常隅角の形態を記述した後に,原発開放隅角緑内障の前房隅角の病理組織所見およびそれに基づく緑内障発症の機序に関する説を紹介する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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