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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科50巻11号

1996年10月発行

コラム

緑内障治療とレーザー

著者: 白土城照1

所属機関: 1東京大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.117 - P.117

文献概要

 緑内障手術は眼圧下降機序から瞳孔ブロック解消,房水流出改善,産生抑制の3つに分類され,レーザーはそのいずれの分野でも利用されている。しかしレーザーの特性が十分に生かされているといえる術式は虹彩切開術と毛様体光凝固術であり,房水流出促進を目的としたレーザー療法は未だ従来の術式に及ぶべくもない。ここではレーザーの特性からみたレーザー濾過手術への期待を述べる。
 レーザー虹彩切開術は角膜,前房の透光性とレーザーのエネルギー集光性を利用した術式で,アルゴンでは虹彩色素の吸光性を生かした熱凝固が,Q-switched Nd-YAGではナノ(10−12)秒単位でのエネルギー集光によるプラズマ形成が利用され,各レーザーの特長が十分に生かされている。経結膜毛様体光凝固でもレーザーの波長特性が生かされ,強膜をよく透過する一方で毛様体によく吸収されるNd-YAG,あるいは半導体レーザーが利用されている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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