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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科50巻11号

1996年10月発行

文献概要

特集 緑内障Today Ⅵ 術中・術後トラブル対処法—こんな時どうする

術後トラブル対処法—隅角癒着解離術

著者: 河野眞一郎1

所属機関: 1帝京大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.215 - P.217

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はじめに
 隅角癒着解離術(GSL)は容易で単純な手術であり,適切に行えば術後の合併症に悩まされることの少ない術式である。原発閉塞隅角緑内障(PACG)ばかりでなく,続発閉塞隅角緑内障の外科的治療にも応用できるが,ここでは主にPACGを対象として話を進めることにする。この術式は単独でも行うが,白内障手術との同時手術が特に効果的であるため,筆者自身は初回より白内障手術(主としてPEA+IOL)を併用することが多い。術後合併症は,当然のことながらGSL単独手術よりも白内障手術併用のほうが頻度も高く多彩となるが,重篤なものを経験することは稀である。これまでに実際に経験したものを列挙すると,前房出血,フィブリン析出,一過性眼圧上昇,隅角再閉塞,悪性緑内障などである。さらに,白内障手術+眼内レンズ(IOL)移植術を併用する場合には後嚢破損,硝子体脱出など白内障手術に関わる合併症,およびIOLに起因する合併症が加わることになる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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