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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科50巻12号

1996年11月発行

文献概要

臨床報告

アトピー性皮膚炎に伴う網膜剥離に対する強膜バックリング術後の再発例

著者: 森田博之1 所敬1

所属機関: 1東京医科歯科大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1805 - P.1810

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 初回手術で強膜バックリングを施行し,網膜復位が得られたが,後日再剥離をきたしたアトピー性皮膚炎に伴う網膜剥離6例8眼について,初回手術時および再剥離時の所見につき検討した。初回の手術時には全例で硝子体基底部に裂孔があったが,再発時には赤道部,硝子体基底部,毛様体皺襞部に新裂孔が生じていた。初回手術時には4眼が無水晶体眼であったが,再発時には全例が無水晶体眼で,正常な後嚢の形状が保たれていたものは1眼もなく,後嚢破損が5眼に,後嚢の混濁と収縮が5眼にあった。後嚢の破損ないし収縮は,アトピー性皮膚炎に伴う網膜剥離の再発に関与していると考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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