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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科50巻13号

1996年12月発行

文献概要

臨床報告

眼窩血管腫の2摘出例

著者: 中西陽子1 朝元綾子1 小沢勝子1

所属機関: 1名古屋市立東市民病院眼科

ページ範囲:P.1927 - P.1931

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 35歳男性で急速に眼球突出をきたした巨大眼窩血管腫の症例(症例1)と65歳女性で下眼瞼に腫瘤を自覚しながらも放置していた眼窩血管腫の症例(症例2)の計2例について報告した。腫瘍は2例とも全摘出し,病理組織所見はともに海綿状血管腫であった。急速な眼球突出の増強の原因は腫瘍内の出血のためであった。症例1の場合,腫瘍は巨大であったが,眼窩外側に位置し,術前の視力,視野は良好であった。他方,症例2では腫瘍は小さかったが,眼窩内側にあり,術前の視野検査に異常がみられ,術後正常となった。以上のことから,眼窩腫瘍において,腫瘍の大きさより位置のほうが視機能に及ぼす影響が大きいと思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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