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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科50巻13号

1996年12月発行

文献概要

臨床報告

両眼同時に発症した前部虚血性視神経症の1例

著者: 伊藤慎二1 前野則子1 讃井浩喜1 本多貴一2

所属機関: 1飯塚病院眼科 2九州大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1943 - P.1946

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 両眼同時に前部虚血性視神経症(anterior ischemic optic neuropathy:AION)を発症した血液透析中の症例を経験した。症例は65歳女性で,52歳から慢性腎不全のため血液透析を受けていた。血液透析後に血管造影を受けたところ,血圧が60/40に低下した。その翌々日の起床時に両眼の霧視を自覚し,眼科を受診した。視力は両眼とも指数弁。視野,フリッカー値は測定不能であった。両眼とも,視神経乳頭は蒼白浮腫状で,螢光眼底造影では,両眼の乳頭から螢光色素の漏出がみられた。長期にわたる血液透析と,血管造影後の血圧低下が,AION発症の原因と考えた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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