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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科50巻2号

1996年02月発行

臨床報告

蝶形骨の単独骨折を伴った眼窩先端症候群の1例

著者: 山本憲明1 加藤良枝1

所属機関: 1蒲郡市民病院眼科

ページ範囲:P.133 - P.137

文献概要

 外傷性の眼窩先端症候群の1例を報告した。症例は59歳の男性で,2mの高さから転落して顔面を打撲し,2日後眼科に紹介された。初診時の左視力は光覚弁で,瞳孔は散大,眼瞼は下垂し眼球運動は全方向に高度に制限されていた。CT検査により蝶形骨大翼の単独骨折が判明した。受傷2日後から,副腎皮質ステロイド薬(ステロイド)のパルス療法を開始し,4日後に前頭開頭視神経管開放術が行われた。術後,左角膜の知覚低下および顔面の知覚異常が確認され眼窩先端症候群と診断された。1年後,視力は0.6に改善し,角膜の知覚低下は消失し顔面の知覚異常もほぼ消失。眼球運動も正常近くまで改善し,良好な予後を示した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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