icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科50巻2号

1996年02月発行

臨床報告

IgA腎症に合併した網膜色素変性の1例

著者: 辻一夫1 明尾潔1 吉井大1 榎敏生1 沖坂重邦1 上山泰淳2

所属機関: 1防衛医科大学校眼科学教室 2都立清瀬小児病院

ページ範囲:P.153 - P.156

文献概要

 症例は18歳の女性で13歳の時にネフローゼ症候群が認められ,腎生検実施後,IgA腎症と診断された。その後腎機能が悪化し,腹膜透析導入となった。この頃より夜盲,求心性視野狭窄を自覚し,当科にて網膜色素変性の合併が確認された。眼底は骨小体様色素沈着を伴う定型的網膜色素変性で,scotopic ERGとsingle flash ERGは消失,flicker ERGは著明に減弱していた。視野も中心視野を約5度残すのみで視機能の低下が著しかった。これまで網膜色素変性とIgA腎症の関連を述べた報告はなく,本症例ではIgA腎症を伴っていることが視機能の悪化に関与していることが疑われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら