icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科50巻2号

1996年02月発行

文献概要

臨床報告

アルゴンレーザー虹彩切開術後に生じた水晶体融解緑内障の1例

著者: 山田麻里1 白井正一郎1 佐野雅洋1

所属機関: 1名古屋市立大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.178 - P.181

文献購入ページに移動
 症例は79歳の男性で,10年来左眼視力は不良であり,1週間前から右眼霧視が出現したため当科を受診した。両眼とも老人環があり,狭隅角で,右眼は後嚢下および皮質白内障,左眼は過熟白内障であった.左眼の予防的アルゴンレーザー虹彩切開術後,水晶体融解緑内障を発症した。老人環のため虹彩切開部が瞳孔縁寄りになったこと,過熟白内障のため融解した水晶体皮質が微細な前嚢の損傷部から前房内へ流出したことが,発症原因と考えられた。レーザー虹彩切開術後,まれに重篤な合併症を生じることがあるので,症例の選択,手術手技,術後の経過観察などには十分な注意が必要である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら