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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科50巻3号

1996年03月発行

文献概要

特集 第49回日本臨床眼科学会講演集(1) 学会原著

アクリル製眼内レンズの挿入後に生じたcapsular block症候群

著者: 向井聖1 武田知佳1 細川勝司1 古本淳士1

所属機関: 1広島市立安佐市民病院眼科

ページ範囲:P.266 - P.268

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 白内障超音波乳化吸引術およびアクリル製眼内レンズ移植後に,capsular block症候群が2例に生じた。2例ともに,術前の前房の深さは正常であった。術翌日に浅前房となり,眼内レンズが嚢内の最前方に移動し,後嚢と眼内レンズとの間に間隙を生じ,後嚢が後方に拡張していた。術創からの房水の漏出はなく,眼圧も正常であった。YAGレーザーによる後嚢切開を行った。直後から前房が深くなりはじめ,3日後に近視度は術前の予想値近くまでに改善した。眼内レンズによる水晶体嚢ブロックは,アクリル製眼内レンズでも起こりえた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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