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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科50巻3号

1996年03月発行

文献概要

特集 第49回日本臨床眼科学会講演集(1) 学会原著

7年間経過を観察した脈絡膜悪性黒色腫の1例

著者: 齋藤あゆみ1 大平明弘1 雨宮次生1

所属機関: 1長崎大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.293 - P.296

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 われわれは偶然発見された脈絡膜悪性黒色腫を,本邦では初めて7年間もの長期にわたって定期的に経過観察し,腫瘍が増大してきたため眼球摘出をした1例について報告した。症例は54歳男性。偶然左眼眼底の異常を指摘され受診。左眼眼底後極部に2乳頭径の灰白色の隆起性病変があり,螢光眼底造影では点状螢光漏出が認められた。悪性黒色腫を疑ったが腫瘍は小さく,視力は矯正1.5と良好であったため経過観察とした。しかし徐々に腫瘍が増大してきたために結局眼球摘出術を施行した。病理組織学的検査では悪性黒色腫との確定診断を得た。眼球摘出後1年2か月後の現在再発および転移はない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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