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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科50巻3号

1996年03月発行

文献概要

特集 第49回日本臨床眼科学会講演集(1) 学会原著

原田病のインドシアニングリーン螢光眼底造影による長期経過観察

著者: 丸山耕一1 中尾雄三1 松本長太1 大鳥利文1

所属機関: 1近畿大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.311 - P.315

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 走査型レーザー検眼鏡を用いてインドシアニングリーン螢光眼底造影を,原田病の11症例に対し,急性期,治療開始3か月後,6か月後に施行し,造影所見の経時的変化について検討した。急性期に全例にあった脈絡膜血管の充盈遅延や,9例にみられた脈絡膜中大血管の不明瞭化は3か月後にはすべて改善していた。斑状低螢光はほとんどの症例で6か月後も残存していた。急性期に7例において顆粒状低螢光と過螢光の混在が観察され,治療とともに3か月後には全例消失した。以上の結果から,インドシアニングリーン螢光眼底造影による原田病の長期経過観察は,発症急性期,治療経過観察中の脈絡膜の病的変化の把握に有用である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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