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臨床報告
文献概要
上顎癌2例,鼻咽頭癌1例,神経膠芽腫1例の放射線照射後に発生した放射線網膜症および視神経症を経験した。これら4例は56Gyから64Gyの放射線照射を受け,治療終了から発症までの期間は平均1か月から36か月(平均16.5か月)であった。網膜症では網膜出血,軟性白斑,硝子体出血などがみられ,血管新生緑内障が1眼にみられた。組織学的検索(症例4)では網膜血管の肥厚,虹彩新生血管,隅角閉塞がみられた。視神経症では視神経乳頭の蒼白,浮腫あるいは乳頭炎の所見を示していた。
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