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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科50巻3号

1996年03月発行

臨床報告

ヒルシュベルグ法による眼位測定の限界

著者: 長谷部聡1 大月洋1 田所康徳1 岡野正樹1 古瀬尚1 田中剛1

所属機関: 1岡山大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.421 - P.424

文献概要

 Hirschberg法による眼位計測の信頼性を検証するため,眼科医,視能訓練士10名を対象に,実験的に読み取り精度を調べた。被検者の注視方向(シミュレートした斜視角)に対するHirschberg法による読み取り誤差は検者毎に差があったが,読み取り値の95%信頼区間は,平均的には±5.3°(±9.3プリズムジオプター[△])であった。さらに,測定にもの差しを用いても読み取り誤差は改善がなかった。角膜反射のずれの有無のみを判断する場合の読み取り値の95%信頼区間は,平均的には±1.8°(±3.1△)であった。Hirschberg法は,顕性斜視を検出するためには簡便で精度がよい。しかし斜視角の定量法としては,この方法は角膜反射像のずれを読み取る際の制約が大きい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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