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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科50巻4号

1996年04月発行

文献概要

特集 第49回日本臨床眼科学会講演集(2) 学会原著

デスメ膜破裂より角膜浮腫を生じたHallermann-Streiff症候群の1例

著者: 安達和彦1 伊藤久太朗1 石原美香1 山崎厚志1 瀬戸川章1 玉井嗣彦1

所属機関: 1鳥取大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.503 - P.506

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 Hallermann-Streiff症候群に角膜浮腫を生じた1例を経験した。症例は30歳女性で,すでに僚眼は緑内障により著明に視力低下し,患眼は角膜浮腫以外に下方菲薄化が認められた。その他,両眼の小眼球,先天性白内障,眼振,および球状角膜も認められた。角膜保護剤,コルチコステロイド剤,抗生剤,5%高張食塩液の点眼,炭酸脱水酵素阻害剤(ダイアモックス®)の内服を施行したが効果はなかった。発生1か月後にデスメ膜破裂が認められ,圧迫眼帯も行い,さらに1か月後には浮腫は治癒した。特異的なphotokeratoscope所見は得られなかったが,球状角膜を原因としたデスメ膜破裂より角膜浮腫を生じた1例と考えられた。新鮮例では,保存的療法も効果があるものと思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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