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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科50巻4号

1996年04月発行

文献概要

特集 第49回日本臨床眼科学会講演集(2) 学会原著

黄斑円孔手術後に生じた重篤な視力障害

著者: 角田和繁1 中静隆之1 高塚忠宏1

所属機関: 1虎の門病院眼科

ページ範囲:P.511 - P.514

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 特発性黄斑円孔に対するビトレクトミー,SF6ガス注入術施行後に,著明な視力低下を来した2症例について検討した。症例1は65歳男性。術後7日目に視力低下を訴え,視力は手動弁に低下した。視野検査にて中心暗点を認め,眼底に著明な網膜血管の狭細化を認めた。症例2は66歳女性。術後10日目に視力は手動弁に低下,眼底に網膜動静脈の著明な狭細化および周辺部の網脈絡膜萎縮を認めた。2症例とも術中に合併症を認めず,術後眼圧は正常,円孔は術2週間後にはほぼ閉鎖していた。これらの症例に認められた変化は,術後に生じた網脈絡膜,および視神経の循環障害に起因すると推測された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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