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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科50巻4号

1996年04月発行

特集 第49回日本臨床眼科学会講演集(2)

学会原著

アクリルソフト眼内レンズを用いた白内障・緑内障同時手術の術後早期成績

著者: 中野正夫1 宮崎明子1 青柳睦美1 櫻井真彦1 土田覚2 田島康弘2

所属機関: 1西葛西井上眼科病院 2井上眼科病院

ページ範囲:P.537 - P.542

文献概要

 アクリルソフト眼内レンズを用い,白内障と線維柱帯切除術との同時手術を施行し術後3か月以上経過観察できた58例70眼の術後早期成績について検討した。手術は結膜弁,強膜弁作成,マイトマイシンC塗布洗浄,前嚢切開,強膜弁下よりPEA,IOL挿入,trabeculectomy,強膜弁,結膜弁縫合という手順で行った。術後3か月の視力は58%で0.5以上を得た。術後3か月および6か月時の15mmHg以下の無投薬眼圧コントロール率は98%および90%であった。術後フィブリン析出が21%,浅前房が20%,脈絡膜剥離が26%,一過性眼圧上昇が10%,低眼圧黄斑症が4.3%にみられた。本術式は緑内障手術以外の創口をほとんど必要とせず,IOLに起因する合併症や重篤な合併症がないことより有用と考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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