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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科50巻4号

1996年04月発行

文献概要

特集 第49回日本臨床眼科学会講演集(2) 学会原著

13項目の問診による白内障患者術前・術後の訴えと患者の視機能

著者: 中泉裕子1 阿部健司2 徳田美千代1 藤沢来人3 浅野浩一4 市岡弘光5 佐々木一之1

所属機関: 1金沢医科大学眼科学教室 2高木総合病院 3福井総合病院 4宇出津総合病院 5公立三国病院

ページ範囲:P.543 - P.547

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 白内障患者の視機能低下,改善の状態が患者の自覚からどの程度評価出来るかを,筆者らが独自に作成した13項目にわたる問診(金沢医大式問診)により検討した。対象は片眼,または両眼の白内障手術を受けた23歳から94歳(平均69.8歳)までの57症例で,全例に術前の問診を,同一対象者の中の48症例については術後4週を経た後に同じ問診を再度施行した。白内障の病型・程度分類は白内障疫学研究班分類に従った。施行した眼科的検査は遠・近距離視力測定,グレアテスト,コントラスト感度テスト,前眼部画像解析システムによる水晶体撮影,その他の一般眼科検査である。これとは別に術前,VF−14 testによる問診も同時に行った。術前の訴えの全ては眼科検査により眼科医側からもとらええるものであった。患者の訴えは(遠・近)視力に限らず多彩であることを改めて確認した。術後の視機能も患者のQOLの観点から考え直す時期に入ったと考える。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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