文献詳細
特集 第49回日本臨床眼科学会講演集(2)
学会原著
文献概要
内因性真菌性眼内炎に裂孔原性網膜剥離を併発した2症例を経験した。症例1は,胆石,胆嚢炎,十二指腸閉塞にて胆嚢摘出および十二指腸空腸吻合術後,中心静脈高カロリー輸液(IVH)を長期留置していた。症例2は,Sjögren症候群,続発性腎性尿崩症,遠位尿細管性アシドーシス,急性膵炎および急性心内膜炎にて副腎皮質ステロイド療法およびIVHの長期留置を行っていた。2例とも,抗真菌剤の全身投与と手術により網膜の復位を得た。真菌性眼内炎に併発した網膜剥離を認めた場合,牽引性のみならず裂孔原性も存在し,しかも,その手術予後は比較的良いと考えた。
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