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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科50巻4号

1996年04月発行

文献概要

特集 第49回日本臨床眼科学会講演集(2) 学会原著

慢性関節リウマチにおける眼合併症の頻度

著者: 河野玲華1 松尾俊彦2 松尾信彦2 大石和弘3 江澤和彦3 棗田将光3 宗田憲治3 江澤英光3

所属機関: 1倉敷廣済病院眼科 2岡山大学医学部眼科学教室 3倉敷廣済病院内科

ページ範囲:P.605 - P.608

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 慢性関節リウマチ患者111例において,眼合併症の頻度および眼合併症と全身の活動性との関係について検討した。乾性角結膜炎が19例(17.1%)に,強膜炎が1例(0.9%)にみられた。自覚症状のない乾性角結膜炎は19例中6例であった。乾性角結膜炎のある患者では,ない患者と比較してリウマチ因子(Mann-Whitney's U-test p=0.0048)と免疫グロブリンM (p=0.0484)が有意に高く,HDLコレステロール(p=0.0191)は有意に低かった。慢性関節リウマチの全身的活動性を示すランスバリー活動性指数,C反応蛋白,赤血球沈降速度と乾性角結膜炎の間には有意な関係はなかった。慢性関節リウマチ患者の眼科的経過観察は,眼局所病変の早期発見のみならず,全身的経過観察の上でも有用である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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