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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科50巻4号

1996年04月発行

文献概要

特集 第49回日本臨床眼科学会講演集(2) 学会原著

アデノウイルス結膜炎の迅速診断法の臨床的意義

著者: 齋藤和香1 伊藤典彦1 大野重昭1 大嶋彰12 中嶋治彦2 石古博昭2 谷口奈津子3 青木功喜3

所属機関: 1横浜市立大学医学部眼科学教室 2三菱化学ビーシーエル 3青木眼科

ページ範囲:P.609 - P.612

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 臨床的にウイルス性結膜炎を疑われた患者49例を対象とし,polymerase chain reaction (PCR)法とrestriction fragment length polymorphism analysis (RFLP)法を組み合わせたPCR-RFLP法,分離培養法および酵素抗体法を行い,アデノウイルス(Ad)結膜炎診断における有用性を比較検討した。さらにPCR法陽性例をAd結膜炎とし,非Ad結膜炎と臨床症状を比較した。その結果,PCR法では63%,分離培養法では59%,酵素抗体法では33%が陽性であった。分離培養法陽性例および酵素抗体法陽性例はいずれもPCR法陽性であった。また,Ad結膜炎は非Ad結膜炎より重症であった。今回の成績からPCR-RFLP法は偽陰性がなく,Ad結膜炎の正確な診断法と考えられる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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