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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科50巻4号

1996年04月発行

文献概要

特集 第49回日本臨床眼科学会講演集(2) 学会原著

発病初期からインドシアニングリーン螢光眼底造影を施行した原田病の1例

著者: 益田裕朗1 丸山耕一1 国吉一樹1 高田園子1 松本長太1 中尾雄三1 大鳥利文1

所属機関: 1近畿大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.631 - P.634

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 滲出性網膜剥離が生じる以前の原田病発病初期の症例に対し,フルオレセイン螢光眼底造影(FA),および走査型レーザー検眼鏡を用いたインドシアニングリーン螢光眼底造影(IA)を施行した。
 症例は45歳,男性。初診時のFAでは脈絡膜螢光の充盈遅延,視神経乳頭の螢光染を認めるのみであった。一方IAでは脈絡膜血管の充盈遅延に加え,小斑状低螢光の散在,脈絡膜中大血管の不明瞭化がみられた。1週間後に滲出性網膜剥離を生じ,髄液検査より原田病と確定診断された。これらの所見より滲出性網膜剥離が生じる以前の脈絡膜に循環障害が存在したことが示唆された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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