文献詳細
特集 第49回日本臨床眼科学会講演集(2)
学会原著
文献概要
硝子体手術を実施した特発性黄斑円孔3例4眼に対して,手術前日および手術の3か月後に走査レーザー検眼鏡のスコトメトリーにより,円孔およびその周辺の感度を測定して,同時に固視点を記録した。全例で円孔は閉鎖され視力は改善した。固視点は手術前では,4眼すべてfluid cuff上に存在し,手術後では,4眼すべて中心窩方向へ移動し,4眼中3眼で閉鎖された円孔内に認めた。視力の改善は,単にfluid cuffの機能改善だけでなく,円孔の閉鎖に伴い視細胞層が中心窩方向へ移動して,視細胞の密度が上昇することも関与していると考えられた。
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