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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科50巻4号

1996年04月発行

文献概要

特集 第49回日本臨床眼科学会講演集(2) 学会原著

強膜バックル手術後の前眼部虚血

著者: 佐野英子1 出田秀尚1 横山光伸1 中村弘1 村田友紀1 熊谷和之1

所属機関: 1出田眼科病院

ページ範囲:P.644 - P.649

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 1991年8月から1994年12月までに,裂孔原性網膜剥離に対して強膜バックル手術を施行した1,101眼のうち,11眼(1.0%)に前眼部虚血(ASI)が発生した。術前の特徴は赤道部に位置する広範囲の網膜格子状変性に多発性の馬蹄型裂孔を有するものが多かった。手術は赤道部に広範囲のシリコン埋没術を行ったものや,複数回の手術を施行したものに多かった。ASIの特徴として,可逆性角膜浮腫,一過性浅前房による隅角閉塞と眼圧上昇,遷延性炎症,虹彩萎縮と癒着,白内障の進行がみられた。網膜は復位しているにもかかわらず術後視力の低下するものが多かった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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