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文献概要
片眼性のvon Hippel病と考えられた孤立性網膜血管腫に広範な滲出性剥離と牽引性網膜剥離を伴った31歳男子を報告した。硝子体手術,membrane peeling,輪状締結術を施行後,色素レーザーで2〜3乳頭径大の血管腫に光凝固治療を行った。網膜は復位し,血管腫は縮小したが,黄斑部に二次的に沈着した硬性白斑のため視力は0.1にとどまった。術前より存在した滲出性網膜剥離の部位では,術後も視野の回復はなく,予後を左右するものとして術前の滲出性網膜剥離の程度が重要な因子の一つと考えられた。
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