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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科50巻5号

1996年05月発行

特集 第49回日本臨床眼科学会講演集(3)

学会原著

アデノウイルス11型結膜炎の臨床像

著者: 北村紀子1 青木功喜2 若林亜希子2 伊藤典彦3 大野重昭3

所属機関: 1横浜市立港湾病院眼科 2青木眼科 3横浜市立大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.775 - P.778

文献概要

 アデノウイルス11型は出血性膀胱炎の患者の尿中から分離されることが多いとされている。眼科領域でも流行性角結膜炎,咽頭結膜熱,急性出血性結膜炎などの患者から分離された報告があるが,その臨床像は明確ではない。筆者らはアデノウイルス11型が分離された10例の急性結膜炎患者を対象に,その臨床像を検討した。結膜所見は幼児の1例を除き眼瞼結膜に小出血を伴う急性濾胞性結膜炎であった。咽頭結膜熱や流行性角結膜炎に類似した症例があったが,いずれも典型的ではなく,1〜2週間で軽快した。アデノウイルス11型による結膜炎の臨床像は,初診時には多彩な症状を示すが,いずれも早期に軽快すると考えらた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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