icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科50巻5号

1996年05月発行

文献概要

特集 第49回日本臨床眼科学会講演集(3) 学会原著

増殖糖尿病網膜症硝子体手術後の虹彩新生血管と血管新生緑内障

著者: 茂木豊1 樋宮明美1 大西智子1 加藤聡1 船津英陽1 北野滋彦1 堀貞夫1

所属機関: 1東京女子医科大学糖尿病センター眼科

ページ範囲:P.801 - P.804

文献購入ページに移動
 増殖糖尿病網膜症に対する硝子体手術後に生じた,虹彩新生血管(rubeosis iridis:RI)および血管新生緑内障の症例を検討した。硝子体手術を受けた有水晶体眼116例150眼のうち術前にRIを認めず,術後にRIを生じたものとNVGに移行したものは12例13眼(9%)だった。RIの発生に影響する因子は術前後の網膜剥離の有無(p<0.01),術中タンポナーデ物質としての長期滞留気体(p<0.05)やシリコーンオイルの有無(p<0.01)であることが示された。RIの発生時期は全例で術後6か月以内であった。増殖糖尿病網膜症に対する硝子体手術後に虹彩新生血管を生じる可能性のある症例では,術後管理には特に注意を必要とする。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?