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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科50巻5号

1996年05月発行

文献概要

特集 第49回日本臨床眼科学会講演集(3) 学会原著

脈絡膜腫瘍のインドシアニングリーン螢光眼底造影

著者: 松永裕史1 松原孝1 福島伊知郎1 北村拓也1 山田晴彦1 木本高志1 岩下憲四郎1 高橋寛二1 宇山昌延1

所属機関: 1関西医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.820 - P.826

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 脈絡膜腫瘍15例16眼にインドシアニングリーン螢光眼底造影(ICG造影)を行った。脈絡膜悪性黒色腫5例5眼は,メラニン色素がICG螢光をブロックして造影早期から晩期まで強い低螢光を示した。また,腫瘍の浸潤範囲を正確に示した。脈絡膜血管腫8例8眼は造影早期には腫瘍内に拡張した多数の腫瘍血管がみられ,造影中期から晩期にかけて旺盛な血管外漏出と螢光の貯留によって強い過螢光を示した。転移性脈絡膜腫瘍2例3眼は,造影早期から低螢光を示し脈絡膜血管の見え方は不明瞭であり,経過と共に組織染を示した。このように3つの脈絡膜腫瘍はそれぞれ特徴ある所見を示し,ICG造影は脈絡膜腫瘍の鑑別診断に極めて有用であった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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