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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科50巻5号

1996年05月発行

文献概要

特集 第49回日本臨床眼科学会講演集(3) 学会原著

重症化まで放置された糖尿病網膜症症例の検討

著者: 小堀和子1 関根美穂1 高橋弘次1 吉本弘志1

所属機関: 1弘前大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.867 - P.870

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 初診時すでに前増殖もしくは増殖糖尿病網膜症を呈し,汎網膜光凝固術もしくは硝子体手術の適応とされた38例につき検討し,網膜症の発見,治療開始が遅れた理由につき考察した。糖尿病発見の契機は自覚症状であったものが多く,眼科的自覚症状がその契機となったのは2例のみであった。しかし当科受診時には大多数が不可逆的眼病変を有しており,内科医からのより早期における依頼診が切望された。26例に眼科受診歴があり,24例が網膜症を告知されていたにもかかわらず,網膜光凝固術がなされていなかった。その理由として,螢光眼底造影の未施行による病期誤認の可能性が推察された。網膜症の正確な診断のためには螢光眼底造影を積極的に行うべきと考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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