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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科50巻5号

1996年05月発行

文献概要

特集 第49回日本臨床眼科学会講演集(3) 学会原著

白内障手術にかかる費用

著者: 橘信彦12 荒木ひろ美12 佐渡一成12 赤松恒彦2 金井淳2

所属機関: 1岩手県立磐井病院眼科 2順天堂大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.907 - P.909

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 医療過疎地域(僻地)や発展途上国で新たに白内障手術を始めようとする場合,高額の医療器械を導入して手術を行うことで,自治体などの財政を圧迫しないのか,どのくらいの期間で設備投資の回収が可能なのかなどの検討も重要である。この面に関する検討の第一歩として,現在筆者らが日常行っている白内障手術にかかる費用について検討した。国内の白内障手術件数は頭打ち状態であり,眼科医の増加により,医療機関1か所あたりの手術件数は減少傾向になると思われる。現在,筆者らの施設では,超音波水晶体乳化吸引術(Phaco-emulsification and aspilation:PEA)+眼内レンズ(Intraocular lens:I0L)挿入術1件あたりの収益が約49.000円であり,年平均300件の白内障手術では,設備投資の回収だけでも約4.5年かかると算出された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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