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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科50巻5号

1996年05月発行

特集 第49回日本臨床眼科学会講演集(3)

学会原著

増殖糖尿病網膜症に対する硝子体手術後の前房フレアー値

著者: ドールムラト1 井上正則1 山本節1

所属機関: 1神戸大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.911 - P.913

文献概要

 硝子体手術を施行した増殖糖尿病網膜症のうち術後3か月以上追跡できた27例を,術前の眼底状態により,1群;硝子体出血,2群;硝子体出血+増殖組織,3群;網膜剥離を伴うものに分け,術後3日,1週間,1か月,3か月後に前房フレアー値を測定し,臨床経過とともに検討した。増殖膜や網膜剥離を伴う硝子体切除群のフレアー値は術後1週間と1か月後には単純硝子体切除群よりも有意に高値を示した。ガス注入眼のフレアー値は術後1週間後にはガス非注入眼に比較して有意に高値を示した。術後硝子体出血,網膜脈絡膜剥離や虹彩ルベオーシス発生眼でのフレアー値は高値を示した。前房フレアー値は各種の硝子体手術における手術侵襲や術後の臨床経過,予後の指標となり得ると考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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