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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科50巻5号

1996年05月発行

文献概要

特集 第49回日本臨床眼科学会講演集(3) 学会原著

糖尿病網膜症の硝子体フルオロフォトメトリーと螢光眼底造影を用いた網膜血管内皮障害の局在性評価

著者: 古嶋尚1 古嶋正俊1 中塚和夫1

所属機関: 1大分医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.937 - P.940

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 糖尿病網膜症の血管障害に対し硝子体フルオロフォトメトリーと螢光眼底造影の画像解析から局在的影響を検討した。対象は健常人7例10眼,糖尿病患者の福田分類0期6例12眼,B1期6例12眼である。検査から,(1)1時間あたりの螢光濃度,(2)60°画角の眼底撮影面積,(3)毛細血管瘤,網膜血管面積,(4)硝子体内漏出量を算出した。健常群,AO群では過螢光領域と硝子体漏出は低かった。これに対しB1群では過螢光領域と硝子体漏出量は高値を示し,正の相関を認めた。以上から,著しい硝子体漏出の原因となった血管障害は血管床レベルに局在し,そこでの内皮障害の発現が大きく関与していると考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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