文献詳細
特集 第49回日本臨床眼科学会講演集(3)
学会原著
文献概要
当科での糖尿病網膜症患者の外来受診状況ならびに10年間の長期経過予後を検討した。1984年までの3年間に糖尿病網膜症と診断されたインスリン非依存性糖尿病253例506眼を対象とし,網膜症の経過などをカルテから調査した。初診時福田分類は,O群43眼,A群139眼,B群313眼とB群が多かった。半数は観察期間が2年以内と短く,紹介患者であること,専門外来がなかったことが要因と考えられた。10年間継続して当科を受診したのは23例46眼であった。初診時B群中,10年後にA群へ改善した25眼の全例に光凝固,2眼に硝子体切除が施行されており,両者の有用性が確認された。
掲載誌情報