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特集 第49回日本臨床眼科学会講演集(3) 学会原著
前嚢切開(CCC)の成功率を高める方法と新型鑷子
著者: 稲村幹夫1
所属機関: 1藤岡眼科病院
ページ範囲:P.959 - P.962
文献購入ページに移動 1995年9月までの1年6か月にカプスロレキシス鑷子をcontinuous curvilinear capsulorhexis(CCC)に利用した白内障手術症例891眼のうち,CCCが不成功に終わった症例16眼のその原因を検討した。カプスロレキシス鑷子をもちいた場合,前房から粘弾性物質の漏出が起きやすく,このためCCCが途中で赤道部方向に流れることが多かった。粘弾性物質の漏出が多いという欠点を補うため新型のカプスロレキシス鑷子を考案した。この鑷子はクロスアクション構造でその支点部分が強角膜トンネル部分にくるようになっている。挿入部分が広がらないため粘弾性物質の漏出が少なくなり,安定したCCCが可能である。
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