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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科50巻5号

1996年05月発行

文献概要

臨床報告

角膜移植術後感染症の発症頻度と転帰

著者: 兒玉益広1 水流忠彦2

所属機関: 1東京大学医学部眼科学教室 2東京大学医学部附属病院角膜移植部

ページ範囲:P.999 - P.1002

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 角膜移植術後感染症の発症頻度と予後に及ぼす影響についてレトロスペクティブに検討した。対象は1971年1月から1995年3月までに東京大学で行った角膜移植症例のべ1,008眼である。角膜移植術後感染症は1,008眼中36眼(3.6%)にみられ,角膜潰瘍型が22眼(2.2%),眼内炎型が3眼(0.3%),角膜ヘルペス再発型が11眼(1.1%)であった。角膜ヘルペス症例での術後再発率は130眼中11眼(8.5%)であった。検出菌では真菌が最も多く,ついで表皮ブドウ球菌,黄色ブドウ球菌であった。術後感染症をきたした60%の症例で移植片が混濁し,76%の症例では感染症発症前に比較して視力が低下した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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