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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科50巻5号

1996年05月発行

文献概要

臨床報告

網膜細動脈瘤の赤外螢光造影所見

著者: 大谷倫裕1 飯田知弘1 丸山泰弘1

所属機関: 1群馬大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1019 - P.1023

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 網膜細動脈瘤24眼にインドシアニングリーン(ICG)赤外螢光造影とフルオレセイン螢光眼底造影を施行し,細動脈瘤の検出率・拍動・螢光漏出について比較検討した。細動脈瘤が造影されたものは,フルオレセイン螢光造影で67%,ICG螢光造影では88%であった。細動脈瘤の拍動が観察できたものは,フルオレセイン螢光造影42%,ICG螢光造影88%であった。細動脈瘤からのICG螢光漏出は,フルオレセイン漏出よりも弱く,漏出に時間を要した。ICG螢光造影で,細動脈瘤が造影初期から造影されたものや視神経乳頭から細動脈瘤までの距離が短いものでは,拍動や螢光漏出が強かった。このことは細動脈瘤の活動性の評価にとって重要であると考えられた。ICG螢光造影は,フルオレセイン螢光造影よりも網膜細動脈瘤の検出率が高く,レーザー治療の立案や治療効果の評価にも有効であると結論される。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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