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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科50巻6号

1996年06月発行

文献概要

特集 第49回日本臨床眼科学会講演集(4) 学会原著

骨髄移植前後に再発性の乳頭浮腫と漿液性網膜剥離を呈した急性リンパ性白血病の1例

著者: 奥田由香理1 磯村悠宇子1 伊東由紀子1 村井まき子1 北折健次郎2 三宅養三3

所属機関: 1名鉄病院眼科 2名鉄病院内科 3名古屋大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1075 - P.1078

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 急性リンパ性白血病の21歳男性の両眼に,その寛解期に5回にわたり乳頭腫脹と漿液性網膜剥離が,骨髄移植の前後に再発した。ステロイド投与,化学療法,放射線療法が有効であった。3回目の再発時には,眼窩内と副鼻腔内に腫瘤状陰影があり,腫大した鼠径リンパ腺から生検で腫瘍細胞が検出された。眼底病変の再発時には,血液には白血病細胞はなく,髄液検査では5回目の再発時にはじめて腫瘍細胞が検出された。経過中,左眼に壊死性ヘルペス性網膜症が生じた。定期的な眼底検査は,白血病の再発の指標として重要であると考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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