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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科50巻6号

1996年06月発行

文献概要

特集 第49回日本臨床眼科学会講演集(4) 学会原著

抗緑内障点眼薬により難治性角膜上皮障害を生じた7症例

著者: 粉川範子1 横井則彦1 松本康宏1 西田幸二1 小室青1 新谷明子1 木下茂1

所属機関: 1京都府立医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.1105 - P.1108

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 最近2年間に経験した抗緑内障点眼薬に起因すると考えられる難治性角膜上皮障害の7症例を報告した。症例の内訳は,偽類天疱瘡3例,角膜上皮障害4例であり,5例ではpalisades of Vogtが消失していた。全症例で主因と考えられる抗緑内障点眼薬を中止したが,上皮障害は長期にわたり遷延した。上皮欠損を認めた2例ではepidermal growth factorの点眼が奏効した。抗緑内障点眼薬は,難治性の角膜上皮障害を生じる場合があるため,眼表面上皮の障害の発症には十分注意しておく必要があると思われる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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