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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科50巻6号

1996年06月発行

文献概要

特集 第49回日本臨床眼科学会講演集(4) 学会原著

麻痺性水平斜視手術の検討

著者: 青木佳子1 西田保裕1 村田豊隆2 林理3 稲富昭太1

所属機関: 1滋賀医科大学眼科学教室 2蘇生会病院 3甲賀病院

ページ範囲:P.1117 - P.1123

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 滋賀医科大学で1981年から1995年に行った後天性麻痺性水平斜視34名37眼の手術結果について検討した。判定は麻痺性水平斜視治療効果判定基準(1994年,丸尾)による。動眼神経麻痺に対し前後転術を8眼,筋移動術を4眼に行った。術前眼球運動が正中を超える例には前後転術を行い,87%が整容治癒以上であった。正中を超えて動かない完全麻痺や拘縮が強い例には,筋移動術と前後転術を併用しても整容治癒以上には至らなかった。外転神経麻痺に対し前後転術を9名9眼,筋移動術を13名15眼に行った。前後転術のみを予定していた例では,整容治癒以上は86%であった。術前の眼球運動が正中を超えない場合でも,筋移動術を行えば整容治癒以上は85%で動眼神経麻痺症例よりも良好であった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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